Episodes
北アメリカ各地の先住民族の言語は、植民地時代の文化抹消の影響で絶滅の危機に瀕していると言語学者のリンジー・マーコムは述べています。言語と地域社会の復興を目指したカナダのアニシナーベ人による草の根戦略に焦点を当て、彼女は次世代のための先住民文化の保護を目指した政策の制定への情熱を語ります。
Published 04/07/20
世界中でオオカバマダラの生息数は激減しており、この迫り来る絶滅は人類の生活をも危機に晒しています。けれども、作家のメアリー・エレン・ハンニバルによると、市民科学者がこの昆虫を保護する一助になるのです。この草の根活動に参加するボランティアたちが、減少の一途を辿るオオカバマダラの観測と保護にどのように大きな役割を果たしてきたのか、そして皆さんが自然保護を手伝うための入会方法などを学んでください。(良い仲間がいますよ。チャールズ・ダーウィンは市民科学者だったのです!)
Published 04/01/20
気候変動のような大きな問題に立ち向かうには、科学と先住民の知恵の両方が必要だと、環境活動家のヒンドゥ・ウマル・イブラヒムは主張します。 この引き込まれるトークでは、絶滅に瀕した生態系を取り戻すために、チャドの遊牧民コミュニティが科学者とどうやって密に協力したのかを紹介。 そして、より打たれ強いコミュニティの作り方のヒントを与えてくれます。
Published 03/27/20
気候変動問題は巨大で複雑すぎて確実な方法で解決できる問題ではない、と作家のデイビッド・ウォレス・ウェルズは言います。私たちに必要なのは生き方を変えること。地球温暖化が進む時代に、住みやすく豊かな世界をつくるために私たちがとれる劇的な行動の一端について、彼の説明を聞いてみましょう。
Published 03/13/20
「海は生来クジラの歌声、魚の低い音、 テッポウエビ、氷の割れる音、風の音や雨の音などに溢れています。けれども海洋生物にとって、船のエンジン音から石油掘削の音にいたるまでの人工音が深刻な脅威となっています。」と科学ジャーナリストのニコラ・ジョーンズは語ります。海の騒音公害に直面した海洋生物に起こった知られざることを論じ、直接的な影響を調べるために騒音を減らす簡単な方法を共有するビデオをご視聴ください。
Published 03/11/20
アチョケと呼ばれる、メキシコ北部のとある湖に生息する外来種の(そして愛らしい容姿の)サンショウウオを救うべく、科学者たちは思いもよらないパートナーと協力関係を結びました。それは「われらが健康の聖母教会」という修道院のシスターたちです。この愉快なトークで、BBC科学担当編集委員のヴィクトリア・ギルが、珍しい協力関係がどのようにアチョケを絶滅の危機から救い、地元住民や先住民がいかに地球に存在する奇妙かつ素晴らしく、最も絶滅の危機に瀕した生物を救う鍵を握っているかについてお話しします。
Published 02/12/20
「トライボロジーという変わった響きの言葉は初耳かもしれませんが、人々の現実世界の見方と関わり方を変えるものです」と機械工学のエンジニア、ジェニファー・ベイルは言います。トライボロジー(摩擦と摩耗の科学)の考え方と日常生活におけるその意外で多様な実例、それがよりよい世界にどのように貢献するかを、ベイルが説明します。
Published 02/05/20
海に変化が起こると、地球にも変化が起こり、そしてそれは微生物から始まる、と海洋生物学者のアンジェリク・ホワイトは言います。ホワイトは、数十年分のデータにより裏付けられた事実をもとに、どのように科学者らが古くから生息する微生物を海の健康状態の重要なバロメーターとして活用しているか、また海水温度が上昇する中、私たちがどのように微生物を再生しうるかについて話します。
Published 01/24/20
2050年までに世界人口は98億人になると推定されています。すべての人に食料を供給するためには、どうしたらいいのでしょうか? 投資銀行家から農業に転身したスチュアート・オダが注目したのが屋内垂直農法で、多段式に積み上げられた棚を使い、管理された気候の影響を受けない環境で農作物を育成する方法です。将来を見据えたトークを通し、この農法がいかに優れた安全基準を保ちつつ、費用を抑え、少ない水の消費量で、将来の世代への食料供給を可能にするかを説明します。
Published 01/21/20
2006年から2016年の間、米国における医薬品特許件数は2倍になりましたが、それは発明やイノベーションが劇的に増えたからではなく、製薬会社が特許制度を巧みに悪用する方法を覚えたためで、新薬ではなく既存の薬剤に小さな変更を加えることで特許を蓄積し、それにより独占権を築き、競争を阻害し、価格を吊り上げているのです。 医療における社会正義のために働く弁護士のプリティ・クリシュテルは、特許制度の本来の目的がいかに見失われているかに光を当て、国民に奉仕し命を救うことになる制度の再構築をするための5つの改革案を提案します。
Published 01/16/20
国連の推定では 2050年までに抗微生物物質への耐性が私達の最大の死因になるとされています。「これは誰にとっても本当に恐ろしいことに違いありません」とバイオプロセス・エンジニアであるレオン・マーシャルは言います。彼は、家畜飼料の業界に世界規模で変化をもたらすという、喫緊の解決策に取り組んでいます。家畜の給餌からペットの日常のおやつに至るまで動物製品における抗生物質の過剰使用が世界で飛躍的に増加した理由や、潜在的なエピデミックを防ぐための一般的な方法を学びましょう。
Published 01/07/20
宇宙の全質量の約85パーセントを占めるのは、宇宙に膨大な影響を及ぼしているものの直接観察することができない「暗黒物質」です。この不思議な物質の正体は何か?我々の存在にどう関わるのか?宇宙物理学者のリサ・ウェクスラーが、宇宙形成の過程を理解するうえで暗黒物質が鍵を握る理由を論じ、世界の物理学者がその研究のために考え出した独創的方法を紹介します。
Published 01/06/20
私達は皆、星の誕生と死と再生によって互いにつながっていると天体物理学者エンリコ・ラミレス=ルイスは言います。ラミレス=ルイスは、あなたが呼吸している空気から体を構成する原子まで、あらゆるものを超新星が生み出す仕組みを説明しながら、この宇宙の宇宙史を旅します。
Published 12/17/19
太陽系内でもはるか遠くにある小さな天体の奇妙な軌道が、大きな発見に繋がり得るのでしょうか? 惑星天文学者のマイク・ブラウンは、太陽系の奥深くに隠れた未発見の巨大惑星の存在を提唱し、その存在の痕跡が既に明らかになっている可能性を示します。
Published 11/22/19
この短く楽しい話では、宇宙飛行士のキャスリン・コールマンが、私達を宇宙ステーションへと案内してくれます。彼女が半年近くを過ごして様々な実験を行い、科学を推し進めた場所です。浮遊しながら仕事へと向かい、無重力で眠り、地球を時速28,000キロで回りながら生活するのがどんなものか聞いてみましょう。彼女曰く「宇宙ステーションはミッションと魔法が一緒になった場所」なのです。
Published 11/13/19
マングローブの森は地球の健康に不可欠で、大気中のCO2を吸収し、たくさんの種類の生物の住みかとなっています。しかし、森林伐採と工業化によりこの豊かな住みかは絶えず脅かされています。TEDフェローで環境保護家のアシュウィン・ナイドゥは、謎多き絶滅危惧種であるスナドリネコの力を少し借りながら、南アジア・東南アジアでは地域住民の力によってどのようにマングローブ林を保護しているかを説明してくれます。
Published 10/24/19
ダイビングを何百回もしてきた海洋生物学者のアヤナ・エリザベス・ジョンソンは、恋に落ちました、魚に。ブダイへの愛の讃歌の中で、この魚が驚くほかない5つの理由(白い砂を排泄することから色彩豊かな「衣装替え」まで)を説明し、地球温暖化によりサンゴ礁の未来が脅かされる今、我々にとって、ブダイにとって、何が危機に瀕しているのかを教えてくれます。
Published 10/18/19
興味をそそられる研究内容と面白おかしい裏話を交えながら、神経科学者のカミラ・アルンダル・アンデルセンは、脳スキャンを駆使して人々の味覚の研究を行う研究所に私たちを誘ってくれます。アンデルセンは、私たちが食べた物をどのように潜在的に知覚するかについての驚くべき見識を示し、この研究データの活用が、味を犠牲にすることなく体に良い食生活を送ることをどう助けてくれるかについて語ってくれます。
Published 10/03/19
野生動物保護活動家でTEDフェローのモアエンジェルス・ムビザが研究していた有名なライオンのセシルが、2015年にトロフィーハンターによって射殺されてしまいました。もしセシルの棲息地域の住民の関与があれば、その死は避けられたのではないかと彼女は考えるようになります。この短い講演で彼女は、母国ジンバブエでの保護活動の実態や、地域コミュニティの関与が重要だと考える理由について語ります。
Published 10/01/19
アーティストのサム・ヴァン・アーケンが『40種の果実の樹』という現在進行中の活動の舞台裏を紹介します。このプロジェクトは、桃やプラム、アプリコット、ネクタリンやさくらんぼなどを1本の樹に接ぎ木にして、なんと40種もの果実を実らせる一連の試みです。 このプロジェクトは様々な色合いの美しい花を楽しもうというアートのプロジェクトとしてスタートしたものですが、珍しい「家宝種」とその歴史の保管庫となり、果樹の栽培を人々がじかに触れて(おいしく)学ぶことのできる体験の場となり、食料安全保障を確実にするためには生物多様性が必要だということをくっきりと示すシンボルとなりました。 「ただ食べ物であることを越えて、これらの果実には私たちの文化が埋め込まれています。…そんな果物は、いろいろな面で私たちの物語です」とサム・ヴァン・アーケンは語ります。 Translated by Natsuhiko Mizutani Reviewed by Noriko Yasumoto
Published 09/27/19
アーティストのサム・ヴァン・アーケンが『40種の果実の樹』という現在進行中の活動の舞台裏を紹介します。このプロジェクトは、桃やプラム、アプリコット、ネクタリンやさくらんぼなどを1本の樹に接ぎ木にして、なんと40種もの果実を実らせる一連の試みです。 このプロジェクトは様々な色合いの美しい花を楽しもうというアートのプロジェクトとしてスタートしたものですが、珍しい「家宝種」とその歴史の保管庫となり、果樹の栽培を人々がじかに触れて(おいしく)学ぶことのできる体験の場となり、食料安全保障を確実にするためには生物多様性が必要だということをくっきりと示すシンボルとなりました。 「ただ食べ物であることを越えて、これらの果実には私たちの文化が埋め込まれています。…そんな果物は、いろいろな面で私たちの物語です」とサム・ヴァン・アーケンは語ります。
Published 09/27/19
大気中の炭素濃度上昇により植物の成長速度が上がっている陰で、見えない様々な影響が出ています。それは我々の生き残りに欠かせない、栄養素、ビタミン類の減少です。世界における食糧安全保障を題材とするトークで、疫学者のクリスティー・エビが、この深刻化する栄養摂取危機が引き起こす可能性のある多大な健康問題、そして全ての人々が安全で栄養価の高い食料を確実に入手できるようにするにはどうすれば良いかについて、お話しします。
Published 09/16/19
カール・ジューンはCAR T細胞治療の先駆者です。CAR T細胞とは、患者自身の免疫システムの一部を増強する画期的ながん治療で、腫瘍を攻撃して殺します。このトークでは、30年の研究がかつては出来ないと考えられていた白血病を根絶する治療に結実するまでの道のりと、その突破口について話しています。さらに、その治療がどのように他の種類のがんと闘ううえで活用できるかについても説明しています。
Published 09/10/19
土壌の中には地球上の全ての植物と大気中に含まれる炭素を合わせた量の2倍の炭素があります。生物地球化学者のアスメレット・アセファー・ベルへが土の科学の世界へと導いて、気候変動に対処するために土が炭素を貯留する力をどう利用できるかを説明します。 「土は地球システムの中における生命活動の有無を左右する指標です。さらには気候変動に立ち向かう私たちの味方にすることもできます。取るに足らない土くれという扱いはやめましょう。」
Published 09/03/19
私たちが不注意にも温暖化ガスを大気中に排出して地球を温めてしまう一方で、いくつかの産業的な排出ガスは太陽光を反射して宇宙空間へ返し、地球温暖化を和らげる微粒子を生み出しています。これは私たちがようやく理解し始めている仕組みです。  気候変動活動家ケリー・ワンサーは問いかけます。この効果を操り気候温暖化を軽減できないだろうか?海の雲の増白プロジェクトの約束するものとリスクとを知り、それでどのように気候の健康を取り戻せるのかを学びましょう。
Published 08/28/19