078.日本の雇用システムの変化(4)転勤に関する人事制度変更の事例
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日経新聞が引用している調査によると、大学生が行きたくない会社の2位が「転勤が多い会社」で、10年前と比較して、急上昇しています。男女が働き続けることが当たり前の時代に、どちらかが転勤になると、多くの場合、女性がキャリアを分断されるからでしょう。日本では毎年2万人の女性が夫の転勤により失職していると言われます。実に大きな社会的損失です。 そのため、転勤制度を変更する企業が増えています。今回はいくつかの先進的な企業の事例を紹介します。まずAIG損保です。AIG損保は、2018年に原則として転勤制度を廃止し、家族がいる社員が安心して働き続けられるようにしました。採用の競争力も上がったそうです。 明治安田生命やみずほフィナンシャルグループは、転勤できる社員には手厚い手当で報いる制度を導入しました。パナソニックやソニーは、転勤しなくても昇進・昇格できる仕組みを導入しています。
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今回は、神奈川県・鶴巻温泉の旅館「元湯・陣屋」を紹介します。陣屋は老舗旅館ですが、2009年に現在の経営者である若夫婦が継いだときは、赤字経営で巨額の借金がありました。そこで若夫婦は、思い切って客室を改装し、1泊9800円から35000円の高級路線へ転換しました。 また、あらゆる仕事をデジタル化し、経営効率と顧客満足度の向上を実現しました。その過程で、従業員に長期的に働いてもらうために、休館日を設定しました。現在はなんと、火水木が休館の週休3日ですが、業績はとても好調です。 離職率が高い旅館ホテル業界において、陣屋は、「働き方改革の成功事例」として、厚生労働省のホームページや...
Published 11/20/24
今回は、「日本一休日が多い会社」と言われる岐阜県の超優良企業、未来工業株式会社を紹介します。未来工業は1965年に設立された東証プライム上場のメーカーで、主な製品は電気設備・給排水設備です。2023年度の連結売上440億円、従業員1250名です。 未来工業は、「日本一社員が幸せな会社」とも言われます。売上目標も営業ノルマもなし、残業は原則禁止、希望者は70歳定年といった特徴があります。年間休日が140日あり、年末年始は約20連休を全社でとります。さらに、5年ごとに全社員で、すべて会社持ちで海外旅行に行きます。 岐阜県の中堅メーカーになぜそれが可能なのか。社是は「常に考える」で...
Published 11/13/24