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今回から新テーマ!
ほんのれん vol.15「お金とは〇〇だ。」です。
みんな気になる、お金の話。
稼ぎ方や節約術はよく聞くけれど、そもそもお金ってなに?なぜこんなに、パワフルなの?
改めて問うと謎だらけの「お金」について、考えてみます。
▼エピソード目次
お金、貯めたい?使いたい?/『DIE WITH ZERO』流行ってるよね/お金ってそもそも何よ?/千夜千冊エディション『資本主義問題』よりお金の機能3つ/「貨幣=言葉」説/家賃なんぼ?給料いくら?/『お金2.0』『贈与経済2.0』/ざっくり紹介『経済の起源』(大澤真幸)/時間泥棒、お金泥棒。ミヒャエル・エンデが書いたこと/ほんのれん「時は金なり?」と関連しそう/MBAで貧血起こしたはるにゃ/はるにゃのざっくり紹介『ファウスト』/ゴールドを採掘する権利/メキシコのペソ金貨のネックレス(300円)/お金を考えると国家にぶちあたる/お金を考えることは文明を考えること?
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<今月のEditor’s Note>
お金は何の代わり?
日々気になる、「お金」のモンダイ。投資で蓄財をめざ
す流れの一方で、『DIE WITH ZERO』という本が売れて
いる。節約はやめて、経験にお金を使い切ってゼロで死
のう、と主張するものだ。「お金の貯め方・使い方」は選
択肢が広がっている。
しかし、そもそもお金とは何だろう? お札のこと? 通
帳に書かれた残高のこと? 経済力のこと? Moneyの語
源は、ラテン語のMonetaであり、「忠告する女神」とい
う意味があるそうだ。Financeの語源はFinish。相手と
の貸し借りの関係を解消して「関係性を断絶すること」
が金融のはじまりだった。
お金は価値の交換を媒介するだけでなく、「忠告」が
必要なほどパワーをもったり、「関係を解消」する機能
をもったりもする。その力って、どこからくる? 支払う
金額を「代金」というけれど、お金は何の「代わり」になっ
ているんだろうか? 5冊の旬感本を手すりに、「お金」を
たくさん言い換えながら、その正体を探ってみた。
編集長・仁禮洋子
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▼「お金とは〇〇だ。」を考える「ほんのれん」旬感本はこちらの5冊!
『ふしぎなお金』赤瀬川原平(著)筑摩書房 2022
『〈ヴィジュアル版〉 貨幣の歴史』デイヴィッド・オレル(著)角敦子(訳)原書房 2021
『浮世絵と芸能で読む 江戸の経済』櫻庭由紀子(著)笠間書院 2023
『21世紀の楕円幻想論─その日暮らしの哲学 』平川克美(著)ミシマ社 2018
『お金のむこうに人がいる─元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門』田内学(著)ダイヤモンド社 2021
▼その他、今回登場した本はこちら。
『資本主義問題』松岡正剛(著)KADOKAWA 2021
『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』佐藤航陽 (著) 幻冬舎 2017
『新しい時代のお金の教科書』山口揚平 (著)筑摩書房 2017
『贈与経済2.0 お金を稼がなくても生きていける世界で暮らす』荒谷大輔 (著)翔泳社 2024
『チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学』小川さやか (著)春秋社 2019
『うしろめたさの人類学』松村圭一郎 (著)ミシマ社 2017
『経済の起源』