#25:脱水と飲水に関する新事実!?ー救急医と学ぶ、明日すぐに役に立っちゃうかもそれないシリーズ。
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関東も梅雨明けし、夏本番の暑さがやってきました。暑いといえば心配なのは熱中症、その対策といえば脱水予防と飲水、、と言われますよね。「水をどんどん飲もう」と良く耳にしますが、実際のところどうなのでしょうか。目から鱗!?のシリーズ企画です! 【参考文献】熱帯地域のマラソンにおいて、エリートランナーの体重減少は3.6-6.8%だった Xiang Ren Tan . Assessment of dehydration using body mass changes of elite marathoners in the tropics Journal of science and medicine in sport Volume 24, Issue 8, August 2021, Pages 806-810 8%以上の体重減少が、重大な臨床症状や健康への悪影響なしに観察されている Hoffman M D. Management of Suspected Fluid Balance Issues in Participants of Wilderness Endurance Events. the American College of Sports Medicine. 2017; 16: 98-102. 体重の2-3%の脱水であれば、健康やパフォーマンスに影響を与えることはほとんどない Lawrence E A. Rehydration during Endurance Exercise: Challenges, Research, Options, Methods. Nutrients 2021, 13(3), 887 長時間の運動では体重の4~5%までの体重減少を許容することが推奨されている M.D.Hoffman.Medical Services at Ultra-Endurance Foot Races in Remote Environments: Medical Issues and Consensus Guidelines, Sports Med,2014,44:1055–1069 ボストンマラソン2002の参加者の13%がレース後に低Na血症を起こしていた Christopher S.D. Almond, et al. Hyponatremia among Runners in the Boston Marathon. N Engl J Med 2005; 352:1550-1556 各スポーツでの運動関連低Na血症の発生率(100マイルレース、アイアンマントライアスロン、グランドキャニオンでのファミリーハイカー 他) Wilderness Medical Society Clinical Practice Guidelines for the Management of Exercise-Associated Hyponatremia: 2019 Update 各種スポーツでの低Na血症での死亡症例 Tamara Hew-Butler. exercise-Associated Hyponatremia: 2017 Update. Frontiers in Medicine 2017; (4); 21; 1-10
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 この秋、北海道では「令和6年度ATガイド人材育成事業」として野外救急法をガイドに取得していただく公的事業が行われています。その事務局を担う組織としてWMA北海道というコンソーシアムが誕生しました。  道知事認定のATガイド資格、つまりスタンダードスキルに野外救急法が導入されている実態などについてメンバーが語りました。
Published 10/21/24
トレイルランニングの大会が各地で行われていますが、多くの大会では突発的な出場者の体調不良や事故に対応するため、主催者が準備する「救護チーム」がいます。 今回登場していただいた「Tight Medical Works」は、医師や看護師、救命士や消防職員など医療救助のスペシャリストによるトレラン救護に特化したチームです。 このほど救護スタッフを想定したWMA野外救急法講習が行われました。医療者が、トレラン関係者が野外救急法スキル抑える価値はどこにあるのか?お聞きしました!
Published 09/03/24