“遅ればせながら最近ポッドキャストを聞くようになったのでこのラジオに辿り着きました。
わたしは日本史が大好きだったので、このラジオがとても好きになりました。
しかし、最近更新されてないなと思っていたら廣瀬真一さんがお亡くなりになっていたことを知りました。
廣瀬さんとは江戸時代からそれより前は同じ意見だったので我が意を得たりという思いで聞きました。
逆に明治から大東亜戦争にかけては意見の相違が多かったので「廣瀬さんはそう見るのか」という発見があり、それはそれでおもしろく拝聴しました。
例えば廣瀬さんは乃木希典のことを「人格者、教育者としては素晴らしいけど軍人としてはダメだった」という司馬遼太郎の「坂の上の雲」と同じ視点で語りました。
また、満洲事変から大東亜戦争にかけての部分は軍部大臣現役武官制などをチョイスして軍部の暴走であるという説明でした。
わたしは乃木希典はれっきとした名将であると思っているし、昭和に関してはむしろ近衛文麿政権のように嫌がる陸軍参謀本部を首相とその側近、朝日新聞がサンドイッチにして無理矢理戦線拡大させたのが対米開戦に繋がったと見ています。
わたしは文民統制にも批判的で、これはアメリカによるイラク戦争やロシアによるウクライナ侵略、中国による台湾への圧力などむしろ政治が暴走して軍が止められないケースが往々にしてあるのもあります。
ナチスドイツですらヒトラーが軍部の作戦をことごとく却下して自分で突き進んだ結果が独ソ戦の大敗北だと見ているので、あまりに文民統制を突き詰めると戦争を知らない文民だからこそ空気感や勢いで戦争に突っ走るとわたしは思っています。
なので廣瀬さんの視点を聞くことで、自分と違う考え方に触れてよりこのへんの時代に興味関心を持てました。
しかし、時代を超えて廣瀬さんと共通していたのは「歴史は勝ったものが作る」という着眼点です。
関ヶ原の戦い以降は徳川幕府が歴史を作り、逆に明治維新後は明治政府が歴史を作り、大東亜戦争に負けたあとはアメリカが歴史を作りました。
だからこそ作家や歴史家の本は負けた側を一方的に批判して勝った側を手放しで賞賛します。
廣瀬さんは歴史家でも作家でもないからこそニュートラルな視点で歴史を見れたのだと思うし、だからこそ「歴史は勝った側が作る」という本質に基づいてお話出来たんだろうなと思います。
廣瀬さんと歴史についてお話してみたかったです。
そして廣瀬さんのような素晴らしい方とこのラジオを放送してくださったオガワブンゴさんにも心から御礼申し上げます。
これからも過去の放送を何度も聞きたいと思います。”
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03/11/24