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アリストパネスの『雲』。紀元前423年に発表されたこの喜劇によって、ソクラテス=ソフィストというアテナイ市民の理解は確固としたものとなりました。それから24年後の紀元前399年。ソクラテスは裁判にかけられることとなります。
『雲』がソクラテスの裁判に与えた影響とは何だったのか?彼と同様訴えられたソフィストたちは他にも存在した?ソクラテスは特異なソフィストだった?「ソフィストとしてのソクラテス像」を様々な角度から浮かび上がらせます。
0:00〜 当時のソフィストに対する裁判状況
1:45〜 アリストパネスの『雲』がソクラテスに与えた影響
5:09〜 奇人ソクラテスとギリシャの若者たち
6:31〜 ソクラテスとソフィストの違い
出演:栗山はるな/土岐悠太/渡辺洋平
構成:土岐悠太
Twitter:哲学ラジオ(@tetsugaku_radio)
Published 06/16/22
アテナイの人々の日常生活に深く結びついていた神々への信仰。保守的な人々からすれば、ソフィストによる伝統的宗教への批判は自分たちの生活を破壊する行為と受け取られました。
古代ギリシア最大の喜劇作家アリストパネスもそうした保守層の一人。彼は自身の作品『雲』にソフィストの代表者としてソクラテスを登場させます。そこでソクラテスはどう戯画化されたのか?同時代人によるソクラテスへの批評意識を探ります。
0:00〜 保守派の人々からみたソフィスト
2:37〜 ギリシャ最大の喜劇作家アリストパネス
3:22〜 アリストパネスの『雲』とソクラテス
(追記)
ソクラテスが『雲』をみていたのか/みたときの反応はどうだったのか、ということについてアイリアノスの『ギリシア奇談集』に言及があります。それによると、
1. ソクラテスは普段、滅多に劇場に足を運ばない
2. ただしエウリピデスの新作だけはみにいった
3. 『雲』のときは、自分が劇にされていることを知り上等の席でみていた
4....
Published 06/09/22
紀元前6世紀頃から万物の始原を問う営みが活発化していたイオニア地方は、多くのソフィストたちを育みました。彼らの流入により、アテナイには弁論の技術にとどまらず、伝統的宗教や神々を批判する思考法も持ち込まれることになります。イオニア人は「神の御業」とされていた自然現象をどのように説明した?そうした思考法と弁論術との関係性は?「万物の始原(アルケー)の探究とその思考」について詳しく見てゆきます。
0:00〜 ギリシャの伝統的自然観
1:43〜 アナクシマンドロスの自然理解
3:08〜 神話的な知から科学的な知へ
4:25〜 自然科学的な態度とソフィスト流の弁論術
出演:栗山はるな/土岐悠太/渡辺洋平
構成:土岐悠太
Twitter:哲学ラジオ(@tetsugaku_radio)
Published 05/25/22
紀元前5世紀半ばのアテナイ。「口達者」であれば、生まれに関係なく政治力を持ちうる時代でした。弁論の技術を持つソフィストたちには、多くの野心家たちから熱い視線が注がれるようになります。しかしソフィストが伝えたのは弁論の技術だけではありませんでした。ソフィストたちは実は地方出身者だった?当時アテナイはギリシアで最も文化水準が高い都市ではなかった?高校倫理の始まりはアリストテレスの説?「古代ギリシアの文化状況」に触れつつ「ソフィストの実像」を深堀りします。
0:00〜 万物の始原(アルケー)の探求のはじまり
4:13〜 神話的思考と科学的思考
6:06〜 ペルシア戦争とアテナイの台頭
出演:栗山はるな/土岐悠太/渡辺洋平
構成:土岐悠太
Twitter:哲学ラジオ(@tetsugaku_radio)
Published 05/25/22
紀元前399年に死刑となったソクラテス。彼の死はいかにして引き起こされたのでしょうか。紀元前5世紀、同時代を生きたアテナイの市民たちはソクラテスを「ソフィスト」とみなしていました。ソフィストとはどんな人たちだったのか?当時のアテナイの政治的状況とは?古代ギリシャにも教育格差があった?古代ギリシャの政治文化は現代にも生きている?「ソフィストとしてのソクラテス」と「アテナイの政治風土」について話します。
0:00〜 ソクラテスはなぜ死刑になったのか?
1:14〜 ソフィストとしてのソクラテス vs 哲学者ソクラテス
5:06〜 アテナイの政治風土とソフィスト
9:05〜 政治と言葉の関係/欧米と日本
出演:栗山はるな/土岐悠太/渡辺洋平
構成:土岐悠太
Twitter:哲学ラジオ(@tetsugaku_radio)
Published 05/15/22
前回に引き続き、謎多きソクラテスの「生の実像」に迫ります。 ソクラテスは彫刻家だった?資産家の友人がパトロン?哲学を仕事にはしなかった?お金や名声に執着しないソクラテスの生活態度と彼の哲学観との関係とは? オリンピックの起源でもある古代ギリシャ社会での芸術家の立場についても語ります。
0:00〜 ソクラテスはどうやって生計を立てていたか
1:08〜 悪妻クサンチッペ?
2:38〜 古典期ギリシャにおける妻/女性の立場
4:38〜 彫刻家ソクラテス?
5:23〜 哲学とお金の関係
10:17〜 古典期ギリシャにおける彫刻/彫刻家、芸術家
出演:栗山はるな/土岐悠太/渡辺洋平
構成:土岐悠太
Twitter:哲学ラジオ(@tetsugaku_radio)
Published 05/05/22
“哲学の始祖”ソクラテス。
彼はその晩年、裸足で街中を歩きまわる貧素な姿が伝えられています。
ところが、その生涯を細かく紐解くと、意外な一面が。
良い家柄の家で生まれた?勇敢な戦士だった?
謎多きソクラテスの「生の実像」に迫ります。
0:00〜 導入
0:30〜 ソクラテスの生まれ
2:30〜 アテナイの民主制とペリクレス
5:45〜 ソクラテスと戦争
7:50〜 ソクラテスは貧乏だった?
構成:土岐悠太
Twitter:哲学ラジオ(@tetsugaku_radio)
Published 04/24/22
“哲学の始祖”ソクラテス。
その生涯の最後は、不可解な刑死によって終止符を打たれます。
なぜ罪を負うことになったのか?刑死を免れるチャンスがあったにも関わらず、なぜ彼は死を受け入れたのか?
そこから、「当時のアテナイの宗教観や社会像」、「ソクラテスの死生観」を読み解きます。
0:00〜 ソクラテスの死の経緯
1:36〜 ポリス/不敬神/毒ニンジン
5:57〜 ソクラテスの死の謎
10:11〜 当時の裁判事情
12:34〜 死を逃れるチャンスは何回あった?
毒ニンジン/トリカブトについてはこんな記事もありました。
木原志乃——ドクニンジンと「よき死」
https://www2.kokugakuin.ac.jp/letters/examinee/zuihitsu/hem.html
構成:土岐悠太
Twitter:哲学ラジオ(@tetsugaku_radio)
Published 04/11/22
記念すべき哲学ラジオの第1回目はソクラテスを取り上げます。
0:00〜 OP
1:14〜 なぜソクラテスなのか
2:57〜 ソクラテスが人を惹きつけてきた理由
8:10〜 ソクラテスの実像
10:26〜 書かない人——ソクラテス、キリスト、仏陀、ムハンマド
構成:土岐悠太
オープニング曲:'Lucky' by Go-qualia (CC BY 3.0)
https://soundcloud.com/go-qualia/lucky
Twitter:哲学ラジオ(@tetsugaku_radio)
Published 04/01/22