Description
序)コリント人への手紙第一 9章のテーマは「自由」
・後半は、過去の傷から自由になり、傷が絆を生む伝道の話として扱ったが前半は、人間との経済的依存関係からの自由がテーマになっている。
・夫婦等で経済によって相手を支配し、依存関係をもたらすことは起こり得る。これが教会に忍び込む危険があった。
1)パウロの「パトロン」になろうとしたコリント教会の富裕層
・当時「パトロン-クライアント関係」(富と名声の互恵的関係を結ぶ人間関係のあり方)というものが社会で一般的だった。
・パウロはこれを拒否したので、コリント教会の一部はパウロの地位を下げる動きまでする。これに対し、パウロは自分の使徒のしるしを弁明し(1節~3節)4節からなぜ、パトロン関係を結ばないのかを説明する。
2)パウロの主張①「権利がないから断っているのではない」
・教会のために働いたのなら、教会のお金で暮らす権利はある。
・コリント教会のお金には「紐」がついているから、断っている。
・11 節「御霊のもの」を蒔いたのなら「御霊のもの」が期待されるが、コリント教会の現状は、実を結んでいない。その状態で「物質的なもの」は「肉に属するもの」(2 つは同じ言葉)である。だからそれを受け取るのは「行き過ぎ」であるとパウロは皮肉を言う。
3)パウロの主張②「福音の実現のために断っている」
・「福音する;ユーアンゲリゾマイ」という動詞の発見。十字架と復活によって、イエスは主、全地の王になった(昇天の意味)。この事実を受け取り、祝うことまでが「福音する」の意味に含まれる。
・ルカ 4:18「貧しい人に良い知らせを伝える=福音する」とは、貧しい人にイエスが王であることを伝えて、祝宴を行うことまで含むとき、意味を成す。イエスと弟子たちは行く先々で「福音していた」。
・16 節と 18 節にある「福音を宣べ伝える」は「福音する」が適切。伝道しないと災いではなく、福音しない(貧富の差の解消に取り組まない)ならその教会は災いになる。この状態では、教会からの拠出金で、貧富の差がずっと残ることになる。
結)現代の教会への 3 つの投げかけ~福音する教会になるために
① お金のことを考えることは重要:その意味、効果、作用について
② パトロン-クライアント関係が教会に入らないよう注意すること
③ 献金は自由であり、献金 100%で教会運営することは絶対ではないこと
---
Send in a voice message: https://podcasters.spotify.com/pod/show/tanpopochurch/message