#52_アニメ史回顧録:2022年の少年カクテルマシン(前篇)
Listen now
Description
豊作だった昨年の作品群を振り返っておくべきと、箸休め的雑談企図の予定が期せずしてアニメ史回顧録の続きとなってしまった本シリーズ、まずはその前篇。 『明日ちゃんのセーラー服』のフェチズム、女子への視点、原作とアニメの幸せな関係。『その着せ替え人形は恋をする』のオタクに優しいギャル、エロとギャップ萌え、価値観の諒解。『SPY×FAMILY』の秀逸なOP・ED、突出した幼女の愛らしさ、過剰な姉弟愛。『リコリス・リコイル』の特筆すべき主人公像と登場人物の多様性、銃器・体術描写、武田鉄矢的ブレイク。『うる星やつら』に於けるラムちゃんのデザイン、声優エミュレート、80年代的緩慢と倫理観。 視聴動機がほぼ女性キャラなのは現在の特権的立場に準拠するアニメ界を象徴するようで興味は尽きないが、原作とアニメ化、百合とシスターフッド、快感原則の更なる促進など、実に多くのサブテーマが内包されていた2022年の回顧録、序盤戦。 ※参考画像(https://twitter.com/sc_machine/status/1631835640819224578?s=20)
More Episodes
引き続き宮崎駿監督談義1978-1988、時は遂にスタジオジブリ発足へ。 『天空の城ラピュタ』(1986)接触時の追懐、コナンとパズー(とカミーユ)の差異、ライトフルーツソーダとイメージソングの件、オーニソプターと『デューン』、ロボット兵の哀しみとティディス要塞歴史的攻略戦、中年男達の屈託なき美少女信仰、伝声管越しの叙情とシータの胸越しの勇気、矛盾する大地讃歌と文明批判、「普通の少年」なる呪縛、ジブリと都市伝説、『となりのトトロ』(1988)の自然観、「かわいい」への執着、絶賛派の欺瞞的田舎観と否定派の侮蔑的マウント、キャッチコピー問題、ノスタルジーの拒絶と森への扉、ノイズキャンセリン...
Published 08/29/24
引き続き宮崎駿監督談義1978-1988、時はあのターニングポイントへ。 『風の谷のナウシカ』(1984)公開、『名探偵ホームズ』(1984)併映の経緯と動物アニメ、金田伊功・なかむらたかし・庵野秀明の起用と個性重視な作画体制、聖母性と残虐性、愛の奇跡とラストシーン、高畑勲の暗躍とキャラ映画、イメージソング・イメージガール問題、暴走する王蟲とナウシカの胸、村上龍の指摘と美少女信仰… 蟲愛づる青き衣纏いし少女が風で紡ぐ物語は、未だ糞便の通り道に過ぎなかった哀れな男達の混乱と依存を慈悲深く背負い、強靭と博愛を兼ね備えた抱擁に時代は大きく開進、曲解による露骨な主従関係への憧憬なども挿話に加...
Published 08/29/24