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Climate Pod_Episode_038_Power of Renewables.mp3
今回のテーマは、再生可能エネルギーのポテンシャルです。
テキサスといえば、ガス・石油。化石燃料企業の本社がわんさとあるテキサスは、電力消費量も二酸化炭素排出量も全米トップ。Everything is bigger in Texasなのですよ(自慢にならん)。
でもね、そんなダーティーなイメージが強いテキサスは、風力と太陽光をあわせた再エネ発電量も全米トップなんです。風力発電はテキサスだけで米全体の約4分の1と、10年以上トップの座を堅持。テキサスを国として見ると、世界で5番目の風力発電容量を誇っています(アメリカは国として世界2位。EUをまとめるとアメリカは世界3位)。
ちなみに、2004年に8位だった日本は、追い抜かれまくって2021年現在で21位。うさぎだったのね(トップですらなかったけど)。
そんなテキサス州は、5月からずっと熱波が繰り返し襲ってきて、4度目の熱波が引かずに居座る熱波ならぬ熱海状態に。熱海は温泉の名所なのでちょうどいいやもう(やけくそ)。
毎日40℃前後まで上昇する気温に電力は逼迫(ひっぱく)して、テキサス州の電力網を管理する悪名高きERCOT(テキサス州電気信頼性評議会)が節電を呼びかけることもしばしば。そんな逼迫(ひっぱく)しているテキサスの電力を安定した供給量で支えているのは、太陽と風なんです。州政府もERCOTもそれを認めようとしません。なんなら、電力網が不安定なのは、暑くなると供給量が激減する風力のせいだと名指しで責任を押しつけようとします。
2021年のテキサス大寒波の時に、州知事が凍える州民をほったらかしでFoxニュースに出演して「大停電の主な原因は、寒さでタービンが凍って発電できない風力のせいだ」とうそをまき散らしたときと同じことが起こっています。大寒波で凍って発電できなかったのは火力と原子力で、風力は想定以上の発電量だったのを隠して献金してくれる電力会社をかばう知事のパフォーマンスでした。
で、前置きが長くなりましたが、ポッドキャストでニコが話しているスピリチュアルなグラフというのがこれ。Source: ERCOT
ちょっと見にくいですが、赤と青の実線と点線を見ると、太陽光(赤)が台形を伏せたように、風力(青)がおわんのような形になっています。日の出から日の入りまで発電する太陽光と、日が沈んでから日が昇るまでがメインの風力は、絶妙のバランスで発電を続けています。
熱波の最中のピーク時には、大気が不安定になるか海や大きな湖でもないと風が吹かないため、やり玉に挙げられやすい風力ですが、命に危険を感じるくらい照りつけてくる太陽がピーク時の発電を支えています。そして、多くの人が仕事を終えて帰宅し、エアコン全開になる夕方から夜にかけて、風力も加わって停電のピンチを回避しているんです。
そういえば、風力のせいだとERCOTがわざわざ声明を発表したその日、火力が12GW分強制停止になっていました。そう、電力逼迫(ひっぱく)の原因は、またしても火力だったんです。火力の数字が合わないことをメディアに確認されて、ERCOTが翌日になって「だいたい12GWくらい止まっていました」と回答。相変わらずです。
Source: ERCOT
不安定だなんだとイチャモンばかりつけられる風力ですが、テキサスで天然ガスに次ぐ2番目の電源にまで成長しま