☆★☆★☆★☆★☆★ 玄関ドアを開けると、俺を迎える真っ暗な闇。 半減した冷蔵庫の中身。 でも、箸や歯ブラシは二人分。 君がどこにもいないという事実を受け止めたくなくて。 少しずつ薄れて行く君の気配を消したくなくて。 俺は心の中の時間を止めてしまった。 最後に交わした会話は何だった？ きっと、思い出せないほどささいなことだったんだろう。 君が傍にいたあの頃は、二人の時間を蔑ろにしてた。 多忙だから仕方ない。 誕生日や結婚記念日を忘れても、怒らなかった君。 俺はそんな優しさに甘えて、君の気持ちなんて考えなかった。 できることなら、時間を巻き戻して謝りたい。 あの時、どんな気持ちだった？ 本当は何を言いたかった？ その願いはもう一生叶わないって知ってるけど、せめてもう一度、話がしたいよ。 ☆★☆★☆★☆★☆★ あなたの心を動かしたい。 感動オリジナルストーリーをお届けします！ あたたかいコメントやいいね♡ フォローが制作の励みになります（＾_＾） あなたが聴いてくれるからこの物語があります。 本当にありがとうございます！ YouTubeはこちら（映像付き）⇩ htt...

☆★☆★☆★☆★☆★ 学校の昼休みの時間、今日も僕は父の手作り弁当を食べる。 母を早くに亡くしてからは、不器用な父が毎朝作ってくれていた。 しかも必ずメモを添えて。 僕はそれが恥ずかしくてほとんど読まずに捨てていた。 だけど今日は高校生活最後のお弁当。 なんとなく申し訳なくてメモを開いてみる。 「3年間、お弁当を食べてくれて、ありがとう」 台所で慣れない料理をする父の背中。 その姿を思い出すと涙が止まらなかった。 卒業の日、僕は父に手紙を書いた。 「3年間ありがとう、美味しかった。僕も父さんのような美味い飯も作れる立派な男になってくるよ」 式が終わり、父に手紙を渡すと、父は照れくさそうに微笑みながら涙を拭っていた。 僕はこの春、上京する。 父の想いが僕を強くしてくれる。 ☆★☆★☆★☆★☆★ あなたの心を動かしたい。 感動オリジナルストーリーをお届けします！ あたたかいコメントやいいね♡ フォローが制作の励みになります（＾_＾） あなたが聴いてくれるからこの物語があります。 本当にありがとうございます！ YouTubeはこちら（映像付き）⇩ https://...

☆★☆★☆★☆★☆★ 初めて任された商談まであと1時間。 急な雷雨に見舞われ、近くにあった昔ながらの喫茶店に入った。 「幸先悪いな…」 そんな事を思いながらメニューを見る。 すると”カフェオレ”の文字を見て目が止まった。 小さい頃、祖父の家に遊びに行ってた時。 「コーヒー飲むかい？」と、祖父は決まって温かいコーヒーを淹れてくれた。 当時の私は大人ぶりたい年頃。 「私ブラックで飲む」 でも結局は飲めなくて、ミルクと砂糖たっぷりのカフェオレになっていた。 不貞腐れる私に祖父はいつも微笑んでいたっけ。 久しぶりにカフェオレを注文して飲む。 優しい味がして、急に涙が出てきてしまった。 ほっと一息ついて外を見ると雨がやみ、虹がかかっていた。 今日はいつもより頑張れる、そんな気がした。 ☆★☆★☆★☆★☆★ あなたの心を動かしたい。 感動オリジナルストーリーをお届けします！ あたたかいコメントやいいね♡ フォローが制作の励みになります（＾_＾） あなたが聴いてくれるからこの物語があります。 本当にありがとうございます！ YouTubeはこちら（映像付き）⇩ https...

☆★☆★☆★☆★☆★ やる気のない野球部。 そこに1人のマネージャーが入部。 彼女が言う。 「甲子園に行く」 最初は全員聞く耳を持たなかったが、その熱意にチームは変わる。 だが、体調を崩した彼女が学校を休みがちに。 大会が始まっても彼女は戻らない。 戻るどころか入院に。 全員で見舞いに行こうとするも「試合に集中して」と断られる。 チームは躍進。 甲子園まであと1つ。 相手は、甲子園常連校。 試合の前日、監督が部員を集めた。 「今日マネージャーが亡くなった。このチームに出会えて幸せ。と言っていた」 全員が泣いた。 試合当日。 悲しみをバネにいつも以上の力を発揮。 しかし、相手は強い。 1点差で9回裏。 気持ちでチャンスを作る。 フルスイング。 ボールが高く上がる。 そのボールは落ちることなくスタンドへ。 サヨナラホームラン。 甲子園出場を決めた。 ☆★☆★☆★☆★☆★ あなたの心を動かしたい。 感動オリジナルストーリーをお届けします！ あたたかいコメントやいいね♡ フォローが制作の励みになります（＾_＾） あなたが聴いてくれるから...

☆★☆★☆★☆★☆★ 人は死に際に人生の真価が決まるという。 今、俺のベッドの周りには誰もいない。 俺の人生、きっとそういうことだったんだろう。 思えば、若い頃はあえて独りにこだわってた。 親に反抗し、恋人を泣かせ、本能のまま動く。 所帯を持ち、親になっても俺は変わらなかった。 妻とはいつの間にか、挨拶すら交わさなくなった。 「俺、あと半年の命だって」 久々に声を発した俺に、「そうですか」とだけ答えた妻。 「今まで色々ごめん」 妻の顔を見ることなく、紙袋ひとつで病院へ向かった。 誰も見舞いに来ないことを、明らかに同情の目で見ている看護師。 それでも平気なフリを続けた。 今更こんな気持ちになるなんて虫がよすぎる。 そう思ってたのに。 「じいじ」 孫の声を聞いた途端、俺の涙腺は崩壊した。 ☆★☆★☆★☆★☆★ あなたの心を動かしたい。 感動オリジナルストーリーをお届けします！ あたたかいコメントやいいね♡ フォローが制作の励みになります（＾_＾） あなたが聴いてくれるからこの物語があります。 本当にありがとうございます！ YouTubeはこちら（映像付き）⇩ h...

☆★☆★☆★☆★☆★ 最近、冷たい彼。 仕事から帰るのも遅いし、休日も忙しいらしい。 連絡がくる頻度も減った。 前は会ってないときでもよく電話をしていたのに。 他に好きな人でもできたかな。 もう私は捨てられるかな。 最近そんなことばかり考えてる。 今日は久しぶりに彼と会った。 家でダラダラしていると彼が寝た。 寝ているそばに彼のスマホが。 「ダメだ」と思いつつ自分の手がスマホを取る。 中には、日記のアプリがあった。 罪悪感を抱きながらもそれを開く。 そこにはこう書かれていた。 「もっと頑張ってお金を稼いでプロポーズしよう」 「最近忙しくてあまり連絡も取れてない。でも今頑張れば二人で幸せに暮らせるはず」 「バカ」と自分の口から出る。 お金なんていらないのに。 貴方がいればそれだけで幸せ。 ☆★☆★☆★☆★☆★ あなたの心を動かしたい。 感動オリジナルストーリーをお届けします！ あたたかいコメントやいいね♡ フォローが制作の励みになります（＾_＾） あなたが聴いてくれるからこの物語があります。 本当にありがとうございます！ YouTubeはこちら（映像付き）...

☆★☆★☆★☆★☆★ 今日は結婚式。 ドレス姿の君はとても綺麗だ。 君と出会ったのは高校生のとき。 遠い街から転校してきた君は俺の後ろの席に。 落ちこぼれだった俺に優等生の君はいつも勉強を教えてくれた。 君のおかげで勉強が好きになった。 というより君のことが好きになった。 だから君に近づきたくて勉強も頑張った。 大学は別々だけど、予定を合わせて会った。 気持ちをなかなか伝えられないからデートって言っていいのかもわからないけど。 大学を卒業してお互い社会人になった。 仕事が忙しくて君に会える時間が減った。 少しずつ君が遠くへ行く。 今日は結婚式。 ドレス姿の君はとても綺麗だ。 でも君の隣に立つのは俺じゃない。 君と誓いのキスをするのは俺じゃない。 後ろの席にいた君が手の届かないところに行ってしまった。 ☆★☆★☆★☆★☆★ あなたの心を動かしたい。 感動オリジナルストーリーをお届けします！ あたたかいコメントやいいね♡ フォローが制作の励みになります（＾_＾） あなたが聴いてくれるからこの物語があります。 本当にありがとうございます！ YouTubeはこ...