#44正直者は馬鹿を見るのか? 司馬遷とプラトンに学ぶ
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良い行いをすれば幸せになるし、 悪い行いをすれば不幸になるというのは 誰でも納得していますし、 みんな信じて生きていることです。 しかし現実には、正しいことをした人があっけなく殺されてしまうことや、 凶悪犯が裁かれることなく、天寿を全うしていることがたくさんあります。 善人が必ず幸せになるとは限らない、 あるいは悪人が必ず不幸になるとも思えない。 昔から言われるように 「正直者はバカを見る」のではないか? そんなことを思うことはないでしょうか。 今から2000年前に書かれた 史上最高の歴史書といえば 中国の『史記』です。 この本は、司馬遷という歴史家が書いたものです。
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お釈迦様は、 「怒らないことによって怒りにうち勝て 良い事によって悪いことにうち勝て 分かち合うことによって物惜しみにうち勝て」と仰っています。 腹を立てて攻撃してくる人に、こちらも怒りの炎を出してぶつかると、 更に大きな怒りとなり、手が付けられなくなります。
Published 04/07/21
2019年の大ベストセラーとなった 「ファクトフルネス」の翻訳者の一人である 人気翻訳家の関美和さんは 同じ年に「EQ 2.0」という本も翻訳しています。 この二つの本に共通しているのは 「ありのままに正しく見る」ことだと 翻訳者の関さんは言っています。 仏教では、このありのままに正しく見ることを 「諦観」と言います。 諦観の諦は諦めると読みます。 あきらめるときくと、今日では、 とても見込みがない、仕方がないと断念する 意味でしか使われませんが、明らかに見るとも読み、 「物事を正しく明らかに見る」ことを諦観といわれます。
Published 04/03/21