Vol.011 問題を終わりにするには
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不安な気持ちになったとき ・・・ 私たちはそのことばかりについて考えてしまう傾向があります。 「お金がない!どうしよう?この調子でいったら来月には・・・云々」「身体の調子がおかしい。これ以上ひどくなってしまったら、将来はどうなる・・・云々」 私たちは考えていれば問題を放置することなくかかわっているように感じるので、少し安心できるのです。 しかし、考えは未来へ未来へと前のめりに広がり、ありもしないストーリーを紡ぎだすことで不安をさらに増大させてしまいます。 ということは、「あれこれ考える」ことじたい解決にはまったく役立っておらず、逆に不安だけをあおってしまっている、ということになります。 そもそも不安な気持ちがこころに浮上してきたということは、それをそのまま感じて、受けとめて、終わりにしなければならないのです。 それらの感情は、自分のなかで長いあいだ拒絶され、無視され、こころの奥深くに抑圧されて無きものにされてきました。 しかし、これらの感情こそが自分が目にする世界へと投影され、自分にとって障害物となる問題へと姿を変えてしまいます。 まさに、自分の人生の流れをはばんでしまう原因となるのです。 これらの拒絶されてきた感情は、何度々々も浮上することによって受けとめてもらうことを求めています。 それら受けとめることこそが、自分の目のまえに立ちはだかる問題を消滅させることにつながるからです。 感情を受け止めるとは、あれこれの価値判断やストーリーをくっつけることなしに、ただそのままの感じを受けいれて感じてあげることです。 そもそも私たちは、「感じる」ということに慣れていないようです。 なぜなら感じはじめると、その感じに呑みこまれてしまうような怖れを感じるので、それをさけるためにすぐさま感情を思考へとすり替えてしまいます。 あまりにも思考依存症に陥っているので、あるがままの感情を受けいれることをすっかり忘れてしまっているのです。そのために、強い感情が浮上するとキケンきわまりないことが起こっているように感じて、あるがままに感じるこころはすぐに閉じてしまいます。 いつも考えでアタマをいっぱいにすることで感じる余地を残さずにいれば、何も感じることがなく安全でいられる!と信じてしまいます。たとえ、その思考が自分を幸せにしないものであっても、感じるよりは思考する方が安全だと勘違いしてしまうのです。 しかし、ある感情を感じることをさけるということは、幸せを感じることもできなくなってしまうのです。 先日、多くのスターを育て、メガヒットを生み出してきた米国の有名作曲家でありプロデューサーである男性のドキュメンタリーを観ていました。 彼は何十年もスタジオに缶詰めで多忙きわまりない日々を過ごしてきました。もちろん仕事では大成功を治めているのですが、そんなワーカホリックが災いして女性関係はうまくいかず、奥さんは寂しさのあまり次々に去って行きました。そして、五回めの結婚にいたりました。 そんな彼のひとことは、「セラピー?まっぴらゴメンだね。自分の内側をみるなんて、コワくてとてもできない」。彼の言葉は、「ぜったい立ちどまるもんか!自分の気持ちを感じてしまったらおしまいだ」
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どのような状況でも長くつづくと、それが「ふつう」になってしまいます。 人には高い適応能力があるので、たいていのことには慣れることができるのです。 しかし、「慣れる」というのは、じつは本来の自分ではない状態になることを意味しています。   なんとなくイライラする、もやもやする、どよよ~んとする・・・そんなときは「自分ではないものになっていますよ」ということを、心地悪さという感覚を使って知らせてくれているのです。   本来の自分とは、こころ安らかで幸せな状態です。それは、頑張ってなるのではなく、もともと自分に備わっている本質そのものです。澄みきった湖のように、静かで穏やかで平和な...
Published 11/08/24
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Published 10/25/24