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自然選択によって駆動されるダーウィン進化は、不完全な自己複製を行う複製子が存在すれば、必ず起こります。数理モデルで表現することも難しくは ありません。ただし、現在の複雑な生態系や、精緻に進化したさまざまな生物種が、どのようにして進化可能であったのかを理解するためには、多くの困難があります。ダーウィン進化がどのように理論化できるのか、その基礎 を学びます。
Published 07/18/13
セントラルドグマとは、抽象的な情報でしかない遺伝暗号を、現実世界で機 能する分子へと変換する仕組みの核心を説明するものです。情報から現実への変換に着目し、情報分子である核酸と機能分子であるアミノ酸の対応を決定する遺伝暗号のコドン表、そしてコドン表に応じてアミノ酸分子を割り当てる翻訳が、ダーウィン進化によってどのように成立しうるかを考えます
Published 07/04/13
恒温(温血)動物について学び、その「効率の悪さ」を確認します。その上で、効率の悪い恒温動物が進化し、現在も繁栄する理由を考えます。
Published 06/27/13
生物の持つ運動能力について俯瞰し、運動能力の獲得するまでの過程と、獲得した結果として生じたことを考えます。
Published 06/20/13
網膜を持つ眼球は、複数回進化しましたが、進化が起こった門は限られています。そして、眼球を進化させた門は、現在の生態系で圧倒的に成功しています。また、眼球は、しばしばダーウィン進化を否定する材料として取りあげられてもきました。高解像度の視覚がどのように進化できたのかを考えます。
Published 06/06/13
光合成の進化と、生命が酸素を利用することの意義について考えます。
Published 05/30/13
生命進化におけるミトコンドリアの獲得の意義について考えます。
Published 05/16/13
生命システムもこの世界の物理法則の上に成立していますが、生命システムの中で起こっている代謝を構成する化学反応は、非生命の環境中で起こっている化学反応とはさまざまな面で異なっています。換言すれば、生命システムはこの世界の物理法則に反してはいないものの、非常に偏った構成を持っているといえます。生命システムにみられる代謝が、物理化学的にどういった特徴を持っているのか、すなわち、物理化学的視点からみた生命システムの特徴とはなにかを考えます。
Published 05/09/13
生命システムに必要なエネルギーは、ほぼ例外なく、ATPを介して供給されます。あらゆる生命システムによって活用され、しかもそれ以外に有力な選択肢も見あたらないATPは、セントラルドグマとともに私たちの生命システムを特徴づける際だった要素です。そして、それすらもまた、進化の過程で選択されてきたものであると考えられます。ATPを選択することの意義、またATPを選択するに至った過程を考えます。
Published 04/25/13
生命進化がどう理解されているか、その基本を学びます。また、現生生物には必然とは考えにくい共通の形質(特異点 singularity)がいくつもあります。たとえば、なぜDNAなのか?なぜ均一のキラル性を採用しているのか?遺伝コードは現行のものでなければならないのか?なぜATPを介してエネルギーをやりとりするのか?といった根源的で深遠な問いは、すべて進化上の特異点の確定機序を巡るものです。こうした特異点を俯瞰し、考察します。
Published 04/18/13
授業の進行方法についてガイダンスを行います。 -----生命情報はゲノム上に乗っており、ゲノム情報には、間違いなく、ここの生物個体の特性が含まれています。しかし、ゲノム情報を空間に投げ出しても生命は生じません。この宇宙を普遍的に支配する物理法則、地球という惑星の物理化学的環境などといった数多くの前提の上で、ゲノム情報は実空間に生命システムとして具現します。ときには、ゲノム情報よりも、ゲノムを取り巻く環境情報を考察することで、生命現象を裏打ちする原理がより簡明に解きほぐされる場合があります。植物の花や実に見られる幾何学的パターンを例に、生命現象を理解するためのアプローチについて考えます。
Published 04/11/13