Keio University
たったひとつの細胞の中にも、タンパク質に限っても数千種類の分子が存在し、相互作用しています。こうした細胞が、しばしば数兆以上集まって、多細胞生物の個体が構成されます。また、生命は、30億年以上の進化によって現在の姿へと発展してきたと考えられています。こうした、時空の双方にわたり極端に複雑な対象を理解するために、論理的に思考し、理論的、数理的に対象を捉えるアプローチは欠かせません。 この講義では、生命の起源、遺伝コードの確立、セントラルドグマの進化など、実験科学のみでは捉えがたい、しかし生命科学がいずれ取り組むべき魅力的な謎に対して、最新の生命科学の成果を踏まえた議論を試みます。
恋愛から国際紛争に至るまで、ほとんどの事象は個人、グループ、グループ間の意思決定の結果・過程として分析できる。本授業では、合理的な人間であれば、どう意思決定をすべきかを示す演繹合理的意思決定論と、人間の意思決定プロセスそのものを実証的に解明し、人間が共通して犯しやすい誤り、実験経済学や認知社会心理学の立場から追究する実証合理的意思決定論を融合し、個人やグループ・組織がすぐれた意思決定を行うための科学実践的方策を提供する。意思決定そのものに関する理解を深め、「すぐれた意思決定」を行うための実践的なテクニック・方策を諸分野から選び、整理・検討する。その過程で、各人が自分特有の癖や弱点を把握し...
都市が日々刻々と変化する中で、都市空間の更新をどのように行っていくべきなのか。この命題を都市の物理的空間のみならず社会や文化的背景をも包含する総合的な観点から捉え、これからの都市のあるべき姿を考える。その上で、具体的な事例を挙げながら都市空間のリ・デザインが都市環境改善にどう寄与しうるかを考察し、再開発事業の果たすべき役割を明らかにする。
ネットワーク化とコンピューター技術の進化によって引き起こされたこの十年のIT革命は、経済・社会・政治・企業経営など社会のあらゆる面に大きな影響を与えている。しかし2000年代の十年はネットワーク時代の単なる黎明段階と位置づけられる。すなわち、2000年代に社会の基幹インフラとなった各種のネットワークがより大きな経済効果・社会効果を生み出すのはこれからの十年(2010年代)だと考えられる。本講では、ネットワークの特性がもたらす産業構造の変化、企業戦略に与える影響などを分析し、その社会的インパクトを正しく理解することを第一の目標とする。対象となる産業も、ネットワークに直接かかわりのある通信産...
ネットワーク化とコンピューター技術の進化によって引き起こされたこの十年のIT革命は、経済・社会・政治・企業経営など社会のあらゆる面に大きな影響を与えている。しかし2000年代の十年はブロードバンドやケータイネットの黎明から発展段階で、この間に社会の基幹インフラとなった各種のネットワークがより大きな経済効果・社会効果を生み出すのはこれからの十年(2010年代)だと考えられる。本講では、ネットワークの特性がもたらす産業構造の変化、企業戦略に与える影響などを分析し、これからの十年に備え、その社会的インパクトを正しく理解することを第一の目標とする。対象となる産業も、ネットワークに直接かかわりのあ...
認知科学は、人の心の科学的理解にとって大きな進歩をもたらし、近年は脳内神経メカニズムまでが認知科学の射程となった。その発展に伴い知覚、記憶、言語、意思決定、感情などの認知・神経機構についての理解が進んだが、同時にそれぞれの研究分野が細分化され、人の心の全体像が見えにくくなっている。本講義では、認知科学のはじまり、発展の中で起こったいくつかの重要なパラダイムシフトに焦点を当て、担当者[安西・今井]、数名のゲストによる講義により、パラダイムシフトが起こった背景と最先端の研究に至る展開を紹介する。さらに、各テーマについて、担当者、ゲスト、受講者を交えたディスカッションを行い、認知科学の基本的な...
この授業は、設立当初からインターネットをキャンパス環境として試験的に運用し、情報社会への大きな貢献をしてきた湘南藤沢キャンパスにおいて、次の世代の情報社会を構築するために必要な理念、技術、社会制度、マーケットなどを広範囲に学ぶことを目的としている。インターネットは現在、「接続するモノ」と「接続する方法」両面に対する多様性と「地球全体をカバーする」規模に対する許容性、そして「個人のチカラ」を社会的に発揮できる基盤性を持つ。誰でも、どこでも、いつでも、インターネットが使え、ひとりひとりの想いと力が尊重される社会を創るためには、洗練された技術、優れた制度、自由な発想、先端的なセンス、そして、や...
現在のWebは計算機や携帯電話の利用法のひとつとして使われているにすぎないが、将来のWebは全世界の人間や機械がいつでもどこでも情報をやりとりするためのコミュニケーションのプラットフォームとなると考えられる。Webの進化に関連する技術動向を、豊富な具体例をまじえて解説する。
 本講義では、日本国憲法を中心とする法領域を扱う。憲法は、国家統治の組織と作用に関する基本法であり、国家権力の行使を抑制すると同時に正統化する機能を果たす最高法規である。要は国家の枠組みを「かたちづくる」法である。憲法を理解することは、法学を専攻する者のみならず、およそ学究活動をする者にとって不可欠といえる。この講義を通じて、伝統的な憲法学体系に依拠した学説・判例の理論を学び、憲法の理解を深めるとともに、法学的視点から現代的な国家の諸課題について考える力をつけてもらいたい。...
40億年前に誕生したと言われる生命の起源はどのようなものだったのか。その後「突然変異と自然淘汰」だけで単細胞生物が多細胞生物になり陸に上がりヒトにまで進化した原動力とメカニズムは何なのか。さらに究極の臓器である「脳」の起源と進化についても議論します。 不安や怒り、喜びといった「感情」は脳内物質の増減によるものであり、好奇心の強さや楽観的といった「性格」には生まれつきの遺伝子が深く関与しています。またうつ病や統合失調症、さらには記憶障害や幻覚などの脳機能障害についても述べます。最後に、「宇宙の起源と進化」という壮大な観点から生命を捉え、地球外生命体の有無や地球生命の未来について議論します。
この授業では、創造・実践のための言語として「パターンランゲージ」を取り上げ、その考え方と方法を学びます。パターンランゲージは、創造・実践の経験則 を「パターン」という単位にまとめ、それを体系化したものです。かつて、建築家のクリストファー・アレグザンダーは、建物や街の形態に繰り返し現れる関係性をパターンとしてまとめました。その後この考え方は、ソフトウェア開発の分野に応用され、成功を収めました。SFCでは、「SFCらしい学び」のパターン・ランゲージとして、「学習パターン」(Learning...
この授業はインターネットをキャンパス環境として試験的に運用し情報社会への大きな貢献をしてきた湘南藤沢キャンパスにおいて、次の世代の情報社会を構築するために必要な理念、技術、社会制度、マーケットなど広範囲に学ぶことを目的としている。インターネットとそのサービスを構成する技術とその仕組み、および運用方法について学習し、インターネットが現在のように「接続するモノ」と「接続する方法」両面に対する多様性と「地球全体をカバーする」規模に対する許容性を持った理由と過程を理解することを目的とする。誰でも、どこでも、いつでも、インターネットが使える社会を創るためには、洗練された技術、優れた制度、自由な発想...
この授業はインターネットをキャンパス環境として試験的に運用し情報社会への大きな貢献をしてきた湘南藤沢キャンパスにおいて、次の世代の情報社会を構築するために必要な理念、技術、社会制度、マーケットなど広範囲に学ぶことを目的としている。インターネットとそのサービスを構成する技術とその仕組み、および運用方法について学習し、インターネットが現在のように「接続するモノ」と「接続する方法」両面に対する多様性と「地球全体をカバーする」規模に対する許容性を持った理由と過程を理解することを目的とする。誰でも、どこでも、いつでも、インターネットが使える社会を創るためには、洗練された技術、優れた制度、自由な発想...
ネットワーク化とコンピューター技術の進化によって引き起こされたこの十年のIT革命は、経済・社会・政治・企業経営など社会のあらゆる面に大きな影響を与えている。しかし2000年代の十年はブロードバンドやケータイネットの黎明から発展段階で、この間に社会の基幹インフラとなった各種のネットワークがより大きな経済効果・社会効果を生み出すのはこれからの十年(2010年代)だと考えられる。本講では、ネットワークの特性がもたらす産業構造の変化、企業戦略に与える影響などを分析し、これからの十年に備え、その社会的インパクトを正しく理解することを第一の目標とする。対象となる産業も、ネットワークに直接かかわりのあ...
「何ものにも囚われない人間らしい人間になる」ための講義。イスラームの教えを軸に宗教と現代社会にかかわる問題を考えていく。先入観や偏見にとらわれない、イスラームに対する包括的な理解を深め、その教えの基本を念頭におきながら、宗教、言語、社会、国家、民族、神、信仰、個人、経済、文化、思想、人権、戦争、科学、芸術などの問題を扱いたい。それは、グローバル化時代に生きるわれわれにとって、人類全体に向けられた教えとしてのイスラームの意義を探っていくことでもある。とかく人はすぐ何かの言いなりになりたがる。国家にも伝統にも時間にも科学にも社会にもお金にも権力にも暴力にも、そしてあてにならない自分自身にも囚...
この授業はインターネットをキャンパス環境として試験的に運用し情報社会への大きな貢献をしてきた湘南藤沢キャンパスにおいて、次の世代の情報社会を構築するために必要な理念、技術、社会制度、マーケットなど広範囲に学ぶことを目的としている。インターネットとそのサービスを構成する技術とその仕組み、および運用方法について学習し、インターネットが現在のように「接続するモノ」と「接続する方法」両面に対する多様性と「地球全体をカバーする」規模に対する許容性を持った理由と過程を理解することを目的とする。誰でも、どこでも、いつでも、インターネットが使える社会を創るためには、洗練された技術、優れた制度、自由な発想...
本講義では、イノベーションがなぜ必要なのか、グローバル化が意味するもの、今後ますますグローバル化するであろう世界の諸問題に対するソリューションをどのように産み出し、模索し、発展させていくのかを議論し、学んでいく。イノベーションとは『新しい社会的価値の創造』と定義可能である。イノベーションは、技術の発明やその応用、社会システムにおけるルールや規則の変革、そして、起業家精神に溢れる人材やイノベーター、『Change Makers』と呼ばれる起業家たちによって産み出される。これらの起業家達は、この相互接続された世界において劇的な変革を実現可能で、例え少数精鋭であったとしても、最新の ICT...
イスラームの教えを軸に宗教と現代社会にかかわる問題を考えていく。先入観や偏見にとらわれない、イスラームに対する包括的な理解を深め、その教えの基本を念頭におきながら、宗教、言語、社会、国家、民族、神、信仰、個人、経済、文化、思想、人権、戦争、科学、芸術などの問題を扱いたい。それは、グローバル化時代に生きるわれわれにとって、人類全体に向けられた教えとしてのイスラームの意義を探っていくことでもある。アラビヤ語の用語の紹介なども積極的に行ないたい。
この授業はインターネットをキャンパス環境として試験的に運用し情報社会への大きな貢献をしてきた湘南藤沢キャンパスにおいて、次の世代の情報社会を構築するために必要な理念、技術、社会制度、マーケットなどを広範囲に学ぶことを目的としている。インターネットとそのサービスを構成する技術とその仕組み、および運用方法について学習し、インターネットが現在のように「接続するモノ」と「接続する方法」両面に対する多様性と「地球全体をカバーする」規模に対する許容性を持った理由と過程を理解することを目的とする。誰でも、どこでも、いつでも、インターネットが使える社会を創るためには、洗練された技術、優れた制度、自由な発...
SFCでは、その研究成果を社会へ還元することが我々に課せられた重要な社会責任の一端と考え、毎年「Open Research Forum(ORF)」と称する研究成果の一般公開の場を設け、展示やデモンストレーション、シンポジウムを実施しています。2009年11月、東京・六本木で行われたORF2009 - 'Gardens for Ingenuity ‐断面の触感‐' では、国内外の経営者、政治家、NPO活動家、研究者など、第一線で活躍しているゲストのみなさんをお招きして、様々なテーマでのパネルセッションを開催し、熱い議論が展開されました。その模様を一部公開しています。
In September 2011 the Faculty of Environment and Information Studies launched the GIGA Program, an undergraduate curriculum for international students that integrates information and communication technology with governance skills. Students who complete the course will be awarded a Bachelor of...
安全保障は古来より国家の最も重要な課題であった。今日の安全保障論は、国防(Defense)の概念から、多元的な安全保障(Security)の概念への変遷を背景として、ポスト・ポスト冷戦期の新しい概念構築を要請されている。またその前提として、冷戦後の複雑化した地域紛争、民族紛争、失政国家の内戦などの分析とともに、9.11テロ後の非対称アクターの台頭による国際紛争の新しい次元を理解する必要がある。本講義では、特に冷戦後の国際安全保障と国際紛争の特徴について、1)安全保障の概念と政策体系、2)主要国の安全保障政策、3)国際紛争のスペクトラム分析、4)冷戦後・9.11後の紛争の特徴、5)予防・抑...
現代社会の中に行われる様々な行動や行動を裏付ける表現法と信念の「枠組み」を検討していきます。そのために、これらの意義を表す社会理論の文献を読書します。先ず、言説(=社会で流行している信念を表す表現)の理論を身に付けます。次に日常行動や実践に潜めている社会的意味を分析し、社会制度を構成する「規範」やこれらの変化を検討します。学期中に次の3つのレベルでの規範を掘り出すに努めます。 1)個人的なやり取り(他人とのやり取り)を組み立てる規範、2)全社会が抱えている常識や信念、そして 3)先進国―後進国の間のやり取りを組み立てる規範や変化を探検して行きます。概念的な枠組みとして、言説、つまり、他人...
15世紀にもたらされたグーテンベルクの活版印刷技術は、メディアの歴史を切りひらく革命的なイノベーションでした。活版印刷技術がなければ、ルターの宗教改革が広範囲にわたって大きな力を持つことはなかったでしょう。さらに18世紀後半から始まった産業革命は、印刷とメディアの影響力に拍車をかけ、人々の意識と習慣にあらたな変化をもたらします。第二次世界大戦後の印刷メディアは、政治、経済、文化の原動力、あるいは舵取りとしても機能しました。そして20世紀末に登場したインターネットによって、メディアの歴史はグーテンベルク以来550年以上にも及ぶ紙媒体と人間の関係を大きく変える新たな時代に入りました。印刷メデ...
・ 「社会安全政策論」とは、「国民の期待に応えて、社会の治安情勢を向上させる(あるいは良好に維持する)ためにはどのような施策を採れば良いか」という問題への解決策を研究するものです。 ・ 本講義では、「少年非行」、「性暴力犯罪」「サイバー犯罪」「薬物犯罪」、「暴力団犯罪」、「犯罪のグローバル化」といった最近の治安上の幾つかのトピックに関して、「異なったアクターの間の立場の違いは何か」、「立場が異なる各アクター間の調整・連携を如何に行えば良いか」という視点を中心に据えつつ、総合政策の立場から問題発見・問題解決のフレームワークを検討してみたいと思います。...
本講義の目的は、最新の「社会システム理論」を学び、社会を「システム」として捉える視点を身につけることです。社会システム理論によれば、社会はコミュニケーションがコミュニケーションを連鎖的に引き起こすことによって成り立っており、その結果として動的な秩序が形成されます。 この捉え方によって、既存の社会諸科学では分析できない社会のダイナミックな側面を理解することができます。さらに、経済、法、政治、芸術、 宗教、学問などについて、個別の学問分野を超えた視点で捉えることができるようになります。総合政策学的な/超領域的なアプローチの新しい基礎論として、社会システム理論を一緒に探究しましょう。
日本の法令は、最高法規としての憲法を頂点に、広大な裾拡がりの法体系を構成しています。法治国家においては、最高法規である憲法を基礎として様々な法令が制定されていることから、憲法の基本原理や解釈を理解することが重要です。この講義では、憲法における人権保障の仕組みを通じて、社会生活を営む上で必要な法的思考を身につけます。
●地域経済統合は究極の国際協力の姿である。国民国家が現代の国際関係の基本的アクターとして現存する中、欧州においては共同市場(Common Market)を石炭や鉄鋼という戦略的物資の分野でまずスタートさせ、その後これをモノ・サービス・資本・人の移動といった経済全体に広げてきた。まさに経済主権という国民国家の基盤を乗り越え、持続的繁栄と戦争なき安定を構築する試みであったと言えよう。●本講義では、国際協力を特に東アジアにおいて進めていく上で欧州統合の経験から何を学ぶことができるかをEUの発展を振り返りながら学習する。
本講義は、主にいわゆる近代主義(反原初主義)の立場に基づきつつ、ナショナリズム研究の視座を提供せんとするものである。本講義は、大きく三つの部分に分けられる。第一に、ナショナリズムの分析枠組みを概観する。ルナン、フィヒテといった古典からはじめて、E.ゲルナー、A.D.スミス、B.アンダーソンといった20世紀後半の「新古典」までを振り返る。第二に、ナショナリズムと関連ファクター(経済、歴史、地政学、宗教等)との間の相互影響について考える。第三に、事例として近現代中国のナショナリズムをとりあげ、分析を加える。
中華文明の思想は、日本を含む東アジアに大きな影響を与えてきた。その歴史や思想を概観することは、地域研究をする上で有用であろう。本講義では、儒家思想の形成と展開を軸に進めていくが、その際には、当時の思想がなぜその時代に発生したのか、その歴史的意義について、講義担当者なりの考えを付加する。また、日本における儒家思想の受容についても少し言及する予定である。近年は現代思想に対する関心が高まっているが、中国古典は現代的課題を語ることばを持っているか、本講義を通じて考えていただければ望外の喜びである。受講者に前提知識を有していないことを前提に進めていくので専門分野に全く関わらない人の受講も歓迎する。
この授業は、 講義とケースメソッドを通じて、民主主義制度の下での政策決定を「政治分析(Political Analysis) 」と「政治組織(Political Organization) に関する分析」の2つを分析することを目的とします。民主主義の政治制度とは何か特に問題にします。Decision-Makerを目指す授業です。後期の「政策デザインワークショップ」はPolicy-Makerを目指します。 ケース・メソッドの目的は、...
○主題:国際経済、特に国際貿易に現れる政治と経済の連携(リンケージ)を分析する。○分析対象:GATTやWTOにおける多国間貿易交渉、並びにFTAやEPAに見られる二国間交渉。地域統合の動向とWTO体制との関係など。○目標:国際貿易におけるルールの形成過程を学び、国際政治経済を複合的に見る視点を構築する。また、将来社会人として自ら戦略的に国際関係を乗り切るノウハウを身につける。
○主題:国際経済、特に国際貿易に現れる政治と経済の連携(リンケージ)を分析する。○分析対象:GATTやWTOにおける多国間貿易交渉、並びにFTAやEPAに見られる二国間交渉。地域統合の動向とWTO体制との関係など。○目標:国際貿易におけるルールの形成過程を学び、国際政治経済を複合的に見る視点を構築する。また、将来社会人として自ら戦略的に国際関係を乗り切るノウハウを身につける。
実際の企業活動を見てみると、国際的な事業活動をしていない企業はほとんど見当たらないと言っても過言ではない。実態として多国籍企業化する動きは、多くの事例が示すとおりである。特にエレクトロニクス産業や自動車産業などの場合においては、グローバルな規模での競争激化とともに巨大企業間での合従連衡も急速に展開している。この科目においては、歴史的視点に基づき、こうした企業行動の国際化、多国籍化の実態を自動車産業を中心に分析していく。先進国企業のみに限定せず、多様な国々からの国際企業について考察していく予定である。
In this class we research and discuss issues of livelihood, environment, health and gender that have been brought about by economic development. In addition to reading theoretical and historical works on development, we adopt a regional focus on Asia and within Asia, mainly on Southeast Asia....
・ 本講義は安全保障の一分野である「インテリジェンス」の基礎理論を学ぶことを目的とするものです。(安全保障政策の全般を扱うものではありません。)・ 「インテリジェンス」とは、「政策立案者が国家安全保障上の問題に関して判断を行うために、政策立案者に提供される、情報から分析・加工された知識のプロダクト」あるいは「そうしたプロダクトを生産するプロセス」と定義されます。したがって、ここで言う「インテリジェンス理論」とは、「そうした情報を収集・分析・提供するための国家のメカニズム、組織等は如何にあるべきか」という問題を研究する学問です。・ 本講義受講後は、例えば「日本における対外インテリジェンス機...
The purpose of this course is to help students advance along the lines of their specific interests in the policy issues of International Relations. These issues include, among others, conflict-resolution, regional cooperation, poverty-reduction, and environmental protection. Equally important for...
●東アジアにおける自由貿易圏形成の可能性、並びにそのWTO体制との関連について検討する。日本、中国、韓国のそれぞれの対ASEAN諸国とのFTA政策や交渉を振り返り、その比較検討を行う。さらに北東アジアにおける日中韓FTA・EPAの可能性を探る。●授業は、上海の復旦大学、ソウルのヨンセイ大学との遠隔授業の形式をとる。英語でプレゼンや討論を行うことが期待されている。
本科目では、開発の理論と実践をローカルな<現場>に即して読み解き、当該地域にとって望ましい開発や開発支援のあり方を探求する。具体的には、開発をめぐる様々な理論を概観したのち、担当者を含め、ラテンアメリカ、アジアなどの現場で開発支援をしている団体・個人の実践活動を紹介し、受講生を交えて議論する。
本講義の目的は、最新の「社会システム理論」を学び、社会を「システム」として捉える視点を身につけることです。社会システム理論によれば、社会はコミュニケーションがコミュニケーションを連鎖的に引き起こすことによって成り立っており、その結果として動的な秩序が形成されます。 この捉え方によって、既存の社会諸科学では分析できない社会のダイナミックな側面を理解することができます。さらに、経済、法、政治、芸術、 宗教、学問などについて、個別の学問分野を超えた視点で捉えることができるようになります。総合政策学的な/超領域的なアプローチの新しい基礎論として、社会システム理論を一緒に探究しましょう。
本授業は、インターネットで扱う問題が地球全体の問題となった現状を踏まえて、インターネットのアーキテクチャの整理や見直しを行い、社会的/技術的要求に対して今後どのようにインターネットが成長するべきかを検討していく。アーキテクチャを見直す上で、技術面、社会面、政策面、文化面など様々な角度から議論検討する。今後数十年を見据え、インターネットがインターネットでありうるための理念とそれを実現するテクノロジー体系を考える。本授業は、履修者による発表及び講義参加者による積極的な参加を期待し進行する。様々な分野の情報に関する理解・検索能力を備えていることが履修者には求められる。
 本科目では、開発の理論と実践をローカルな<現場>に即して読み解き、当該地域にとって望ましい開発や開発支援のあり方を探求する。具体的には、開発をめぐる様々な理論を概観したのち、担当者を含め、ラテンアメリカ、アジアなどの現場で開発支援をしている団体・個人の実践活動を紹介し、受講生を交えて議論する。
The basic software of a computer is called its operating system (OS). The operating system manages other programs (or processes). Programs use the file system, network, and other services provided by the OS. There are many operating systems, including Windows and MacOS, but in this class we...
現代の問題に根元的に取り組もうとするなら、逆説的なことだが、「今・ここ」の直接性からいったん離れてみる必要がある。「今・ここ」を相対化して普遍と永遠を地平とする視野の中に捉え直す上で、時代を超えて残ってきた古典的著作ほどに助けになるものはない。現在を没却して古典を骨董品のように愛でるのではない。現在に密着したまま手前勝手に古典をつまみ食いするのでもない。現在を生きている人間として古典と出会い、対話することを試みよう。まずは、個々の著作をそれが書かれた当時の状況を念頭に置きつつ虚心に読み込むことに努めなければならない。さもないと、古典の内に他者の声を聴き取ることはできない。この講義では、ヨ...
->A new notion of "human security" since 1994 has offered a fundamental challenge to the "growth-first" orientation in much of the postwar development policy. ->Gien this new stimulus for policy studies, we cope with the multi-layered tasks: 1) the fundamentals of policy research; 2)the...
人、モノ、資金、情報が国境を越え、地域をまたいで行き交うグローバル時代が1980年代末に幕を開けてから、すでに20年あまりが経った。湘南藤沢キャンパス(SFC)は、この20年間、時代のさきがけとなるべき教育を行ってきた。この授業では、新しい時代の人間観としてどんなものがあり得るかを探るために、人間と社会についての科学的探究の歴史と現状を理解することを目標とする。とくに、情報科学の基本的な知識をもとにして、20世紀半ばに勃興した情報科学のパラダイムが形成してきた新しい人間科学、について議論する。受講者は、この授業を通して、これからの世界の基盤となる人間像を創り上げていくための学習方法を習得...
環境情報系(環境デザイン、人間環境科学、先端生命科学、先端情報システム、先端領域デザイン)の各領域における問題発見・解決のパラダイムについて学習する。本講義はグループプロジェクトでのゲーム制作を通じて、シリアスゲーム設計などの基本概念、デザイン感覚を養い、「創造」を自らの手で...
この授業では、「建築設計」と、それを内包する「環境デザイン」を理解する上で、最初に必要となる基礎的な視点を項目別に論じる。私たちをとりまく環境はいかにデザインされるべきなのか/されているのか、実例を挙げながら検証してゆく。本講義を通じて履修者には、身の回りの環境を「設計によって規定する」ことの意味について、より意識的になってもらいたいと思っている。これからSFCで建築やランドスケープを学んでいこうという学生にとって、建築設計、環境デザインを知るための入門編となるような授業を目指している。参考図書は2つです、これは提出レポートと関係するので事前に読んでおくこと。・「旅。建築の歩き方」、槻橋...
わが国の環境政策は公害問題への取組から、循環型社会形成推進、そして地球環境問題への対応と、問題の複雑化に応じ、その理念や原則を発展させ、各種政策手法を適用して進められてきた。本講義では、先ず環境問題の変遷と環境政策の発展の歴史を振り返り、環境政策の基本的枠組である環境基本法の基本理念や諸原則、同法の枠組の下で実施されているさまざまな環境政策の手法を学ぶ。その上で、循環型社会や低炭素社会の形成を事例に、これらの実現のための各種政策手法の選択と適用の実際、およびこれらの諸政策手法を組み合わせた政策ミックスの進化の過程を検証し、複雑化する環境問題に取り組む政策のベストミックスを構成するための基...