#111 フランス歌曲の珠玉-安田麻佑子さんをお招きして(その4)
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パリで活躍するソプラノ歌手の安田麻佑子さんをお招きしての4回目、最終回です。 今回は、安田さんの声質である、ソプラノの中でも高い音を得意とする、コロラトゥーラ・ソプラノのレパートリーに多く取り上げられる「うぐいす」がテーマです。 「うぐいす」と名のつく曲はほとんど歌った、という安田さん。 鳥のさえずりを聞くと、それが音符になって感じてしまうフランス人の音楽仲間や、鳥の鳴き声を採譜してたくさんの作品を作曲したオリビエ・メシアンまで話は広がりました。フランス人には自然を愛で、それを捉えて芸術作品に高める鋭い感性があるのでしょう。 【出演】中田昌樹(指揮者)  【演奏】アルバム『Estampes』よりレイナルド・ハーン作曲 『リラに来るうぐいす』、レオ・ドリーブ作曲『うぐいす』     安田麻佑子(ソプラノ)/ロマン・デシャルム(ピアノ)/フルール・グルネセン(フルート)     イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行/ピアノ   【提供】笹川日仏財団
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今週もモーリス・ラヴェルのオペラ『子供と魔法』をお届けします。 お母さんに叱られ家の中であばれて悪さをした男の子が、今度は逆に家具や調度品などから仕返しをされます。 踊りながら出てくる中国製のティーポットや英国製のティーカップは、東洋っぽい意味不明の言葉をいくつか発します。その中の「セッシュウハヤカワ」は早川雪洲のことで、当時欧米で大成功を収めた日本の俳優です。 言葉の羅列で音の面白さが堪能できる場面ですが、とても高い音域のトロンボーンは、後の『ボレロ』にも活かされたのではないかと思われます。 中田昌樹さんの⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠...
Published 06/14/24
当時売れっ子作家だったコレットの台本にモーリス・ラヴェルが曲をつけたオペラ『子供と魔法』をお届けします。 舞台はノルマンディ地方の何もかもが古びた家の中。6歳ぐらいの男の子が宿題をやりなさいとお母さんに叱られ、逆に捻くれて家の中のものを壊したり、猫のしっぽをつかんだりして悪さをし放題。そんな情景から始まります。 毎小節のように頻繁に変化する拍子と、五度/四度音程のオーボエと、コントラバスのとても高いポジションでのハーモニックス奏法で始まる冒頭は、所在のない中にも不思議な風が通り抜けるような感覚が味わえるかもしれません。 中田昌樹さんの⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠...
Published 06/07/24