Episodes
本科目の総括として、標記テーマ(サブタイトルを自由に設定)についてグループごとにプレゼンテーションを行ない、質疑応答・ディスカッションをする。また、期末レポートの中から、優秀なものを数件選び、プレゼンテーションを行う。課題文献:内橋克人(2005)「日本「構造改革」論の虚実―ラテン・アメリカを既視感として」佐野誠(2005)「「失われた10年」を超えて―ラテン・アメリカの教訓」※いずれも内橋克人・佐野誠編(2005)『ラテン・アメリカは警告する―「構造改革」日本の末来』新評論に所収
Published 07/08/09
担当者は、2006年から1年半にわたり、JICA(国際協力機構)草の根技術協力事業(支援型)のプロジェクトマネージャーとして、メキシコ・チアパス州のコーヒー生産者協同組合「マヤビニック」を支援してきた。そこで本プロジェクトの目的・概要・経過を説明した後、自立支援がいかに困難な課題であるかを事例に即して紹介、議論する。また、現在、プロジェクトは第2フェーズに入ろうとしている。現段階での、今後の展望も示す。課題文献:「山本純一の視点」のうち、JICA草の根技術協力に関するブログ(http://web.sfc.keio.ac.jp/~llamame/index.html)
Published 06/24/09
ネオリベラリズムのオルタナティブといわれている「連帯経済」の概念を歴史的かつ経済学的に整理したのち、メキシコ・チアパス州とブラジルの事例を考察する。課題文献:山本純一(2006)「連帯経済―人間中心の経済の再生をめざして」『月刊オルタ』2006年2月号――――(2005)「連帯経済の構築と共同体の構造転換―メキシコ最貧困州チアパスの経験から」内橋克人・佐野誠編『ラテン・アメリカは警告する―「構造改革」日本の末来』新評論――――(2004)『メキシコから世界が見える』集英社新書――――(2005)「もうひとつの世界は可能か――第5回連帯経済ワークショップに参加して」『山本純一の視点』2005年11月14日号、http://web.sfc.keio.ac.jp/~llamame/参考文献:西川潤・生活経済政策研究所編(2007)『連帯経済―グローバリゼーションへの対案』明石書店
Published 06/17/09
第4回、第5回の授業に対する質疑応答とディスカッションを行う。受講生はあらかじめ下記の課題文献を熟読しておくこと。課題文献:鶴見和子(1996)第1章「内発的発展論にむけて」第2章「内発的発展論の系譜」第3章「内発的発展論の原型―費孝通と柳田国男の比較」第4章「内発的発展論と模式論」『内発的発展論の展開』筑摩書房石田浩(1995)「書評『内発的発展と外向型発展―現代中国における交錯』」『アジア経済』1995年12月号李玲(1998)「郷鎮企業の発展に関する研究―中国政府の政策的対応との関連で」『アジア・アフリカ研究』1998年第4号Vol.38, No.4, 44−85頁。横山正樹(2005)「環境平和学としてのサブシステンス論」『環境平和学―サブシステンスの危機にどう立ち向かうか』法律文化社
Published 05/20/09
柳田国男と南方熊楠の思想に大きく影響を受けた、鶴見和子の「内発的発展論」の意義とそれに対する批判、そして開発主義からの脱却をめざす「サブシステンス論」を紹介する。参考文献:鶴見和子(1996)『内発的発展論の展開』筑摩書房――――(1999)『コレクション鶴見和子曼荼羅IX 環の巻 内発的発展論によるパラダイム転換』藤原書店郭洋春ほか(2005)『環境平和学―サブシステンスの危機にどう立ち向かうか』法律文化社岡本三夫・横山正樹編(1999)『平和学の現在』法律文化社郭洋春ほか(2004)『脱「開発」へのサブシステンス論―環境を平和学する! 2』法律文化社ビデオ『回生 鶴見和子の遺言 全2巻』藤原書店
Published 05/13/09
近代化論に対する「周辺」からの挑戦といえる従属論の歴史的意義とこれに対する批判を紹介したのち、21世紀の新自由主義時代におけるその役割を再評価する。参考文献:クリストバル・カイ(2002)『ラテンアメリカ従属論の系譜――ラテンアメリカ:開発と低開発の理論』(吾郷健二監訳)大村書店イマニュエル・ウォーラーステイン(1981)『近代世界システム1、2』(川北稔訳)岩波現代選書山下範久(2003)『世界システム論で読む日本』講談社選書メチエ
Published 04/29/09
開発は好むと好まざるとにかかわらず近代化を志向する。その近代化とは何か、そして現在の近代化論とでもいうべきネオリベラリズム(新自由主義)に関する議論を概観する。課題文献(宿題として読んでおくこと):鈴木紀(2001)「開発問題の考え方」菊池京子編『開発学を学ぶ人のために』世界思想社D・ハーヴェイ(2007)『新自由主義―その歴史的展開と現在』(渡辺治監訳)作品社参考文献:富永健一(1996)『近代化の理論――近代化における西洋と東洋』講談社学術文庫二宮厚美(1999)『現代資本主義と新自由主義の暴走』新日本出版社渡辺治(2001)『日本の大国化とネオ・ナショリズムの形成』桜井書店魚住昭・斉藤貴男(2003)『いったい、この国はどうなってしまったのか!』NHK出版「21世紀日本の構想」懇談会(2000)『日本のフロンティアは日本の中にある』講談社古賀勝次郎(1983)『ハイエクと新自由主義―ハイエクの政治経済学研究』行人社渡辺幹雄(1996)『ハイエクと現代自由主義―「反合理主義的自由主義」の諸相』春秋社矢島欽次編著(1991)『新自由主義の政治経済学』同文舘ミルトン・フリードマン...
Published 04/15/09
本科目の目的・授業計画を紹介し、「開発」の起源とその意味、開発問題とともに生み出された「低開発」「第三世界」という概念(言説)について考察したのち、100年に一度といわれる経済危機の中にあってなぜ地域(ローカル)の力が求められているのかを議論する。課題文献(配布): 山本純一「書評『南部メキシコの内発的発展とNGO――グローカル公共空間における学び・組織化・対抗運動』」『アジア経済』掲載予定参考文献:Escobar, Arturo (1995), Encountering Development: The Making and Unmakig of the Third World, Princeton: Princeton University Press.ヴォルフガング・ザックス編(1996)『脱「開発」の時代―現代社会を解読するキイワード辞典』晶文社(とくにG・エステバ「開発」の章)参考文献:Escobar, Arturo (1995), Encountering Development: The Making and Unmakig of the Third World,...
Published 04/08/09